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垣内社労士事務所は労働問題を多面的検討で解決します。

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一口メモ

★よくある質問に関するメモです。


【Q】休日出勤の割増手当や振替休日と代休の違いがよくわからないので教えてほしい 。
 ●法定休日に勤務させたときは35%以上の割増賃金を支払う必要があるのはご存知と思いますが、法定休日は週1日ですから週休2日制の場合のいずれか1日や祝祭日に勤務させても休日割増賃金を支払う必要がありません。ただし、週の労働時間が40時間(特例事業場※は44時間)を超える場合には時間外手当の支払いが必要になります。
●振替休日は、あらかじめ法定休日を他の勤務日と交換して勤務させ、事前または事後に休日を与えた場合をいい、休日の交換をしたわけですので、割増賃金の対象になりません。ただし、この場合も週の労働時間が40時間を超える場合には割増賃金の支払いが必要になります。
●代休は、勤務日の交換(振替)を行わずに法定休日に勤務させ、事後に休日を与えた場合をいいますが、この場合、事後に与えた休日は恩恵的なものとみなされ、法定休日に勤務させた事実が消えませんので、休日割増賃金の支払いが必要になります。したがって、法定休日に勤務してもらうことが必要になった場合は、できるだけ同一週内に振替休日を設定するほうがよいでしょう。
※特例事業場:平成9年4月1日から週40時間労働が施行され、原則としてすべての事業場について適用されていますが、平成13年4月1日からは特例的に、常時使用する労働者(パート・アルバイトを含む)が10人未満の次の業種に該当する事業場(企業全体ではなく、工場・支店・営業所等の個々の単位)については、現在も週の法定労働時間が44時間になっています。
該当業種⇒商業(卸・小売業)、理・美容業、倉庫業、映画・演劇業(映画の製作を除く)、病院・診療所等の保健衛生業、社会福祉施設、接客・娯楽業、飲食店等
【Q】懲戒処分で減給をする場合の注意点を教えて 。
 ●法律では「就業規則で、労働者に対して減給の制裁を定める場合においては、その減給は1回の額が平均賃金(※)の1日分の半額を超え、総額が1賃金支払い期における賃金の総額の10分の1を超えてはならない。」(労働基準法第91条)と定められています。
(※)平均賃金:通常、直前の賃金締切日以前3か月間に支払われた賃金の総額をその期間の総(暦)日数で除した金額。
●具体的には、月額賃金30万円の労働者について10月分の給与から減給する限度は以下のようになります。
@平均賃金の計算:(30万円×3月)/92日≒9,783円
A制裁1回の額は平均賃金1日分の半額以下:9,783円×50%≒4,891円
B仮に制裁処分が10回あったとしても月給の10分の1以下:10月分の給与から差し引けるのは48,910円ではなく3万円が限度(残りの金額は11月分給与から差し引くことになります。)
●賞与を減額することも可能ですが、給与の場合と同様の限度があります。
●減給の制裁に該当しないものとして以下があります。
@出勤停止処分を受けた場合のその期間の賃金カット。(ノーワーク・ノーペイの原則、就業規則の定め必要)
A懲戒処分を受けた場合には昇給させないといった昇給の欠格条件の定めをする。
B賞与の査定として(公平で納得性の高い)人事考課等により賞与支給額を決定することは、減給の制裁とは異なるものですので10%を超えた減額があっても構わないことになります。
●一般職の国家公務員は労働基準法の適用除外であり、法人の重役で業務執行権を持つ取締役等は労働者とみなされないので、両者とも「減給の制裁の制限」を受けないことになります。

 【Q】月曜日の午前中に地方で商談があるので、日曜日(法定休日)に現地で前泊させなければならないが、休日割増賃金の」支払いが必要か。
 ●行政解釈では「出張中の休日はその日に旅行等する場合であっても、旅行中における物品の監視等別段の指示がある場合の外は休日労働として取り扱わなくとも差し支えない」とされています。
●一般的には、就業規則等で休日の移動行為に関する業務命令が可能とされており、日当等の支給がされていれば、休日労働として取り扱わなくとも問題ないと考えられます。
【Q】住宅手当は時間外手当の計算基礎に含めなくてもよいと聞いていたが、同業者から手当の実質的な性質によるので注意が必要と言われたが本当か。
●まず、1時間当たりの賃金の計算式は以下の通りになります。
 1時間当たりの賃金額=(月給)÷(1年間における1ヶ月平均の所定労働時間)
●月給には職務手当や役職手当などが含まれますが、割増賃金の算定基礎から除外できる賃金は以下の7つに限定されています。
「家族手当」「通勤手当」「別居手当」「子女教育手当」「住宅手当」「臨時に支払われた賃金」「1箇月を超える期間ごとに支払われる賃金」
●割増賃金の計算基礎に含まれない住宅手当とは、居住に必要な住宅の購入・管理等又は賃借に必要な費用に限られ、賃貸住宅居住者には一律2万円、持ち家居住者には一律1万円を支給するといったものなどは割増賃金の計算基礎に含まれることになりますので注意が必要です。
●距離に関係なく一律に支払われる通勤手当や家族数に関係なく一律に支払われる家族手当も割増賃金の算定基礎に含まれます。
●1日とは、午前0時から午後12時までのいわゆる暦日を言いますが、継続勤務が2暦日にまたがる場合には、1勤務として取り扱い、当該勤務は始業時刻の属する日の労働とします。










参   考  労働時間の端数処理  1日の労働時間の端数を切り上げることは問題ありませんが、切り捨てることはできません。ただし、1箇月の労働時間を通算して30分未満の端数が出たときは切り捨て、30分以上の端数を1時間に切り上げて計算することは認められています。
 割増賃金の端数処理  割増賃金の計算過程で、1時間当たりの賃金額および割増賃金額に1円未満の端数が生じた場合等は切り捨てることができませんが、就業規則等に定めたうえで50銭未満を切り捨て、50銭以上を切り上げることができます。






















  

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